ご新規のお客様より日本細菌検査へよくいただくご質問と回答事例をご紹介いたします。
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BACcT購入について
よくいただくご質問
可能です。弊社各営業拠点にご連絡いただくか、フリーダイヤル・eメール・FAXにてお問い合わせください。
デモンストレーションについて
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ご発注について
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午後3時までにご注文いただいた商品に関しては、一部地域を除き翌営業日に出荷させていただきます。詳しくはお問い合わせください。また、一部メーカー直送品に限り納期にお時間をいただく場合がありますが、その場合にはあらかじめその旨ご連絡させていただきます。
「BACcT」について
よくいただくご質問
BACcTは検査経験の無い方でも簡単に扱っていただけるよう設計されています。わかりやすいテキスト、使用説明ビデオなどマニュアル類も充実しています。
納品時にはサービスマンが納得いくまでご指導させていただきます。導入後もサービスマンが定期的にご訪問させていただき、検査法の指導・チェックをおこないます。
また、フリーダイアルによる専用相談窓口も設置し、わからないことを気軽にお問い合わせいただける環境をご提供しています。ですので、社長様やパート従業員の方など、検査経験のない方でも、お客様環境によりどなたでも対応可能です。
BACcTは製品(食品)の検査だけでなく、原材料の検査、使用する水の検査、設備・調理器具・手指などの清浄度などを確認するふき取り検査、落下菌の検査などにご利用いただけます。最近では、こうした製造環境検査の需要が多くなっています。
※弊社では、製造環境検査に関して、「BACcTで目指せ!きれいな製造現場!」という小冊子(非売品)をご用意しています。ご入用のお客様は各担当サービスマンにお問い合わせください。
コストなど導入メリットに関してはこちらをご覧ください。
BACcTの測定項目は基本的に衛生指標菌を中心に考えているので、サルモネラなどの病原細菌を検査することはできません。最近、食品製造施設で増菌培養を伴なう病原微生物(特に感染型)の検査をおこなうことの危険性が指摘されています。
サルモネラや病原性大腸菌O157などの検査は、専門の検査機関に依頼し、自社では衛生指標菌の検査のみをおこなうという検査体制をお勧めします。
※弊社では、サルモネラや病原性大腸菌O157など病原細菌の受託検査も承っております。受託検査に関して詳しくは各担当サービスマンにお問い合わせください。
シャーレ類(培地類)は、基本的にアルミ袋のlotとして表記された有効期限が保存期限となります。その他の消耗品に関しては、チェックスターの保存期限が製造後24ヶ月で、それ以外の消耗品に関しては冷暗所保存で基本的に24ヶ月保存可能です。
シャーレ類の保存方法ですが、アルミ袋を開封するまでは8℃以下で冷蔵、または冷凍保管します。使用する際は、開封前に製品を室温にもどしてから使用します。開封後は、袋の口を密封して乾燥した冷暗所に保管し、開封後1ヶ月以内に使用します。製品は湿気を嫌うため、一度開封した製品は再冷蔵しないでください。
なお、一度開封した製品については、再冷蔵は不可ですが、冷凍保存(-15℃以下)することは可能です。この場合、袋の口をテ-プで閉じてから、密封できる容器に入れて冷凍庫に保管し、有効期限内に使用します。冷凍した製品を使用する際は、容器を開けて必要な枚数を取り出し、残った製品は速やかに密封容器にもどして冷凍します。一度開封した製品は、自動霜取り装置がない冷凍庫で保存してください。
BACcT検査について
よくいただくご質問
生菌数、細菌数とも呼ばれます。衛生指標菌として最も一般的に取り上げられる試験で、好気的(酸素がある)条件下で生育する中温細菌の数を測定します。
一般生菌数は食品が生産された環境全般の細菌汚染状況を反映し、食品の安全性、保存性、衛生的に取り扱われたかどうかなどを総合的に評価する際のきわめて有効な指標になります。
一般生菌数は通常、個/g(1gあたりの菌数)という単位で表現されますが、CFU:/g:ColonyForming Unit(菌集落の数を意味する)、SPC:Standard Plate Count(標準培地で検出された菌数)と表現される場合もあります。
大腸菌群とは、グラム陰性、無胞子の桿菌で乳糖を分解して酸とガスを産生する好気性または通性嫌気性の菌群と定義されます。
かつては大腸菌群が存在すれば、糞便汚染の証拠として、由来が同じ伝染病菌や食中毒汚染の可能性が考えられる食品と判別されてきました。しかし、現在では自然界に広く分布している菌群であることが判明したため生菌数より厳しい衛生指標として用いられています。
大腸菌は、ヒト及び動物の腸管の常在菌で、糞便に存在する可能性が高く、腸管から自然界に排出されると短時間で死滅していくなどの理由から、食品中に本菌がいるということは、比較的新しい糞便由来の汚染(腸管系伝染病の汚染)をうけた可能性が考えられます。
E.coli自体でも病原性大腸菌O157などヒトに重大な危害を与える菌種も含むので注意が必要になります。
コロニーとは集落を意味し、菌検査でいうところのコロニーとは、菌集落のことを指します。細菌は非常に小さく(1μm程度)、1個では肉眼で確認できません。
この小さな細菌を培養し、目に見える状態まで増殖させたものをコロニーといいます。肉眼で確認できるサイズにまで成長したコロニーは、数億〜数10億個の細菌の集合体です。
シャーレYMでは、以下のようなコロニーの出現パターンにより、カビと酵母を見分けることができます。
酵母 | カビ |
---|---|
小型コロニー | 大型コロニー |
コロニーの縁が明確である。 | コロニーの縁が不明確である。 |
淡赤褐色から青緑の色調 | 多彩な色(カビ自身が色素を産生することもある) |
コロニーが盛り上がっている。 | 扁平なコロニー |
通常コロニーの中心に芯(色の濃い中心点)が見られない。 | 通常コロニーの中心に芯見られる。 |
注:カビや酵母は非常に多様性のある微生物であるため、肉眼ではっきりと上記条件のような見分けがつかない場合があります。コロニーをピックアップし顕微鏡検査で見分けるか、カビ酵母を見分けずすべてのコロニーを数え、真菌数として衛生指標とすることもできます。
BACcTはさまざまな食品で広くご利用いただけますが、衛生指標菌検査で最も多く採用される寒天培養法に準じた方法であるため、一般的に寒天培養法で検査が難しいとされる食品では検査結果が不安定になる場合があります。
例えば、塩分・糖分が多く含まれる食品、pHが中性域から大きく離れている食品、抗菌・殺菌成分を多く含む食品などは、場合により検査に適しません。(すべてが不可というわけではありません)
弊社では、これまで蓄積した各食品の検査データを利用した適合確認や、お客様の製品をお預かりして精度確認をおこなうサービスも実施しております。お気軽にお問い合わせください。
食品微生物の国際基準を作ろうとする組織:ICMSF(国際食品微生物規格委員会)では、基本的な考え方として、製造した食品1ロットから5個のサンプルを検査するのが良いとしていますが、日本の法規に従った検査では多くの場合、1ロットから1個のサンプルを検査する方法でおこなわれています。
自社においてどのような頻度でおこなうか、検討しルールを決めておかなければ、検査設備を導入しても十分活用できないといったケースが多くみられますのでご注意ください。
弊社では、BACcTをご購入いただいたお客様の状況に合わせてご一緒に検査計画を立てるサービスもおこなっております。詳しくは担当サービスマンまでご相談ください。
生菌数 | 大腸菌群 | 大腸菌(E.coli) | 黄色ブドウ球菌 | その他 | |
---|---|---|---|---|---|
■乳、乳製品の規格 | |||||
牛乳、殺菌山羊乳、部分脱脂粉乳、加工乳 | 5万/ml以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
特別牛乳、乳飲料 | 3万/ml以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
濃縮乳、脱脂濃縮乳 | 10万/g以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
無糖練乳、無糖脱脂練乳 | 0/g | ─ | ─ | ─ | ─ |
加工れん乳、加工脱脂れん乳、粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー | 5万/g以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
クリーム | 10万/ml以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
バター、バターオイル、プロセスチーズ、濃縮ホエイ | ─ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
アイスクリーム(乳固形分15%以上、乳脂肪分8%以上) | 10万/g以下※ | 陰性 | ─ | ─ | ※はっ酵乳または乳酸菌飲料を原料として使用したものにあっては、乳酸菌または酵母以外の細菌数 |
アイスミルク(乳固形分10%以上、乳脂肪分 | 5万/g以下※ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
ラクトアイス(乳固形分3%以上) | 5万/g以下※ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
常温保存可能の牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、乳飲料 | 0/ml(保存試験後) | ─ | ─ | ─ | ─ |
■はっ酵乳、乳酸菌飲料の規格 | |||||
はっ酵乳、乳酸菌飲料(無脂肪固形分3%以上) | ─ | 陰性 | ─ | ─ | 乳酸菌数または酵母数1000万/ml以上 |
乳酸菌飲料(無脂肪固形分3%未満) | ─ | 陰性 | ─ | ─ | 乳酸菌数または酵母数100万/ml以上 |
■食品の規格 | |||||
清涼飲料水 | ─ | 陰性 | ─ | ─ | ミネラルウォーター(未殺菌、CO21kgf/cm2以下):腸球菌、緑膿菌陰性 |
粉末清涼飲料水(乳酸菌無添加) | 3000/g以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
粉末清涼飲料水(乳酸菌添加) | 同上(乳酸菌以外) | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
氷雪 | 融解水100/ml以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
氷菓 | 融解水1万/ml以下※ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
鯨肉製品 | ─ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
殺菌液卵 | ─ | ─ | ─ | ─ | サルモネラ菌属陰性 |
未殺菌液卵 | 100万/g以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
魚肉ねり製品(魚肉すり身を除く) | ─ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
生食用かき | 5万/g以下 | ─ | 最確数230/100g以下 | ─ | むき身にした生食用かき:腸炎ビブリオ最確数100/g以下 |
生食用鮮魚介類 | ─ | ─ | ─ | ─ | 腸炎ビブリオ最確数100/g以下 |
生食用冷凍鮮魚介類 | 10万/g以下 | 陰性 | ─ | ─ | 腸炎ビブリオ最確数100/g以下 |
ゆでだこ、ゆでがに | ─ | ─ | ─ | ─ | 腸炎ビブリオ陰性 |
冷凍ゆでダコ、冷凍ゆでがに、無加熱摂取冷凍食品、加熱後摂取冷凍食品(加熱済) | 10万/g以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
加熱後摂取冷凍食品(未加熱) | 300万/g以下 | ─ | 陰性 | ─ | ─ |
乾燥食肉製品 | ─ | ─ | 陰性 | ─ | ─ |
非加熱食肉製品 | ─ | ─ | 100/g以下 | 1000/g以下 | サルモネラ菌属陰性 |
特定加熱食肉製品 | ─ | ─ | 100/g以下 | 1000/g以下 | クロストリジウム属1000/g以下 |
加熱食肉製品(容器包装に入れた後、殺菌したもの) | ─ | 陰性 | ─ | ─ | クロストリジウム属1000/g以下 |
加熱食肉製品(加熱殺菌後包装容器に入れたもの) | ─ | ─ | 陰性 | 1000/g以下 | サルモネラ菌属陰性 |
■食品原材料などの規格 | |||||
乳・乳製品製造の原料乳(生乳、生山羊乳) | 400万/ml以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
食品に直接接触させる食品保存用氷雪 | ─ | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
食肉製品、鯨肉製品、魚肉ねり製品用の砂糖、澱粉、香辛料 | ─ | ─ | ─ | ─ | 芽胞数1000/g以下 |
食品製造用の水(原水、冷却水、解凍水、保存用水など) | 100/ml以下 | 陰性 | ─ | ─ | ─ |
ミネラルウォーター類(殺菌、除菌しないもの)の原水 | 5/ml以下 | ─ | ─ | ─ | 芽胞形成亜硫酸還元嫌気性菌、腸球菌、緑膿菌 |
水 | ─ | ─ | ─ | ─ | 陰性 |
生食用かきの原料用かきを一時水中貯蔵する際の海水または人口海水(3%)、採取海域の海水 | ─ | 最確数70/100ml以下 | ─ | ─ | ─ |
鮮魚介類の加工に使用する殺菌海水 | ─ | ─ | ─ | ─ | 腸炎ビブリオ陰性 |
■衛生規範における製品の基準(目標値) | |||||
そうざい類:加熱処理製品(卵焼、フライ、煮物など) | 10万/g以下 | ─ | 陰性 | 陰性 | ─ |
そうざい類:未加熱処理製品(サラダ、生野菜など) | 100万/g以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
洋生菓子 | 10万/g以下 | 陰性:生鮮果実部以外 | ─ | 陰性 | ─ |
生めん | 300万/g以下 | ─ | 陰性 | 陰性 | ─ |
ゆでめん | 10万/g以下 | 陰性 | ─ | 陰性 | ─ |
生めん類の具材:加熱処理品(天ぷら、つゆなど) | 10万/g以下 | ─ | 陰性 | 陰性 | ─ |
生めん類の具材:未加熱処理品(生野菜など) | 300万/g以下 | ─ | ─ | ─ | ─ |
漬物(包装容器に充填後加熱殺菌したもの) | ─ | ─ | ─ | ─ | カビ陰性、酵母1000/g以下 |
一夜漬(浅漬) | ─ | ─ | 陰性 | ─ | 腸炎ビブリオ陰性 |
製造場の落下菌数 | 汚染作業区域 :落下細菌(生菌)数100個以下(9〜10cmのシャーレで5分開放) | ||||
準清潔作業区域:落下細菌(生菌)数50個以下(9〜10cmのシャーレで5分開放) | |||||
清潔作業区域 :落下細菌(生菌)数30個以下、落下真菌数10個以下(9〜10cmのシャーレで5分開放、真菌数は20分開放) |
ご使用済みの検査備品については、各自治体によって廃棄方法が異なります。特に培養後のシャーレには微生物が増殖しているので、必ずBACcTステリライザーまたはBACcTオートクレーブで滅菌してから廃棄してください。
各備品類の廃棄方法に関しては、産業廃棄物として廃棄していただくか、所在地域の自治体のルールに従っていただきますようご協力をお願いいたします。検査備品の素材については、各担当サービスマンにお尋ねください。