【後編・BACcTチャンネル始動】食品検査機器BACcT開発の裏側 

【後編・BACcTチャンネル始動】食品検査機器BACcT開発の裏側 

今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の野﨑が代表取締役社長の森基行さんにインタビュー形式でBACcT開発の裏側に迫ります。 

前回に続き日本細菌株式会社の変遷や経営理念、HACCPによって食品を扱う企業の変化などを話しています。 

動画は主に3つの内容で構成されています。

  • 日本細菌検査株式会社の軌跡
  • 経営理念について
  • HACCPによって変わったこと

では順番に見ていきましょう。 

日本細菌検査株式会社の軌跡 

現在は創業145年になります。 

元々は明治10年に創業して試薬の会社としてスタートしました。当初は化学薬品を輸入して日本国内で販売していたのです。たとえば、大学の研究所などで使うようなドイツの試験薬です。 

よって当時は試薬を取り扱っていたのが弊社ぐらいです。 

今大手の医薬品メーカーがありますが、そこよりも随分業績を上げていたと言うことも聞いております。つまり方向性によっては製薬メーカーになっていた可能性もあるのです。 

なぜ業態変化をしたのか? 

試薬から添加物の方に舵を切っていきました。 

というのも試験薬もあとから扱う会社が増えてきたからです。 

気づいたころには、すでに製薬メーカーが大体市場を押さえておられました。そうなると値段が決められてきます。弊社のような中小零細企業は、思ったような値段が試薬で取れないようになりました。これでは大手に勝てる見込みがありません。 

よって会社の存続も危ないので方向性を変える判断をしたのです。 

1970年くらいまでは試薬の会社でした。そこで1970年過ぎくらいから添加物を扱うことで一定の市場をとることができたのです。 

結果的に試薬・添加物・検査機器事業・食品衛生と変遷を経て、145年の歴史を持つ会社になっていきました。森社長は「同じ業態のままなら残っている会社もあると思いますが、弊社は2回も業態変化を行ったので、こういう形で生き残っているのは珍しいかもしれません。」と話して下さいました。 

柔軟に形を変えていけるからこそ、続けられたとも考えられますね。

経営理念について 

日本全国から微生物由来の食中毒事故をなくしたい。それを理念として掲げております。日本細菌検査が現在向き合っているミッションです。全ての経営活動はこのために行われています。 

その中でも森社長が会社を経営していく上で大切にしている考えとは 『ブレずにやっていくこと』 です。 

というのも日本細菌検査は理念達成のために会社がこういう行動をとっていきましょうと決めているのです。大きな企業であれば、経営理念は形骸化しているケースもありますが、弊社は浸透しているように思えると自身の体験もふまえて野﨑が話しているのも印象的です。 

社員は60数名いるため、完璧までは言えなくてとも会社全体で理解されていることが分かります。日本細菌検査は微生物由来の食中毒事故をなくすという目標に向かって前進しているのです。 

国内でも、まだまだ微生物が原因で食中毒事故も起こっています。その中には死亡につながる事故もあります。それに向き合う日本細菌検査の挑戦からまだまだ目が離せません。 

HACCPによって変わったこと

2021年6月にはHACCPが施行されました。 

これによって検査に目がいく企業が増えてきたのです。いろんな会社がやらないとということで問い合わせが増えてきました。 

というのもHACCPはグローバルスタンダードで、世界と戦う会社は必ず準拠しなくてはいけません。日本でも大きな食品メーカーさんはしっかりやっていらっしゃいます。 

法が準備されることで、中小零細企業の皆様の思考の変化が大きいのです。それでもまだ中小零細企業の中には衛生管理ができていない所が多いです。特に飲食店です。飲食店ではまだまだHACCPというものが理解されていません。 

そういった零細企業の食品衛生の管理がしっかりできるようなところまでサポートを目指して取り組んで行きたいと森社長は話して下さっています。

BACcTチャンネルで伝えたいこと

微生物検査の会社ですから、微生物に関わる情報は発信させていただきますが、お客様は、衛生管理なども含めて色々問題を抱えておられます。 

というのも全国でだいたい5,000社ぐらいお客様がおられるのですが、個々に課題を持っておられるのです。 

その解決策を BACcTチャンネルを通して共有していければと考えています。 

たとえば、お取り先に訪問して、経営者にインダビューをしたり、現場の方に話していただいたり、場合によっては現場を少し見せていただいたり、現場に行って現場を見させていただくことで、本当にどこにお困りになっておられるか弊社でも把握させていただきます。その内容をできるだけ全国の皆さんと共有するのです。 

そうすることで、会社で必要なことがあれば吸収していっていただくことが可能になります。 

事業を伸ばしていってらっしゃる経営者の方は食品衛生に関して意識が高いです。そんな方たちは微生物検査に取り組まれています。微生物検査を行っている企業の社長にインタビューをして生の声を届けていくのです。 

現場の品質管理の方々が日々すごく色々なことで悩んでいます。こういう方々に何か気づきになるような動画を提供できればというふうに考えています。 

おそらくこの様に発信しているメディアがないと考えるとニッチな業態ではありますが経営理念達成のために意義あることです。 

可能な限り森社長も全国からオファーをいただいた企業様のところに出向いて、話をお聞きしたいと思っておられるということも話して下さいました。 

いかがだったでしょうか?2回の業態変化から BACcTチャンネルを通して伝いたいことまで日本細菌検査145年の歴史、BACcTチャンネルの未来を知っていただける内容になっていたと思います。 

微生物由来の食中毒事故をなくすために日本細菌検査は、ブレずに会社全体で挑戦し続けることをやめません。 

BACcTを利用していただけると誰でも簡単に微生物検査に取り組めます。取り組まれた検査結果、衛生管理に関しても必要であれば現場に入りサポートさせていただきます。 

日本細菌検査はいつもみなさんのそばに。 

今回の動画はこちらです。

次の記事はこちらです。
【100人の声から見えた!】微生物検査の難しさと中小食品メーカーが抱えるリアルな課題【李博士/第1回】