今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の野﨑(野﨑繁裕)が株式会社天神屋の取締役本部長の野尻崇生さんにインタビュー形式でおいしさの魅力に迫ります。
天神屋(てんじんや)は、静岡(しぞーか)おでん(以下 静岡おでん)を中心に展開する企業で、静岡県内に27店舗(2024年10月現在 44店舗)を構えています。創業の地は伝馬町でした。静岡おでんは、醤油ベースの黒い出汁で煮込まれたおでんで、地域のソウルフードとして親しまれています
動画は主に4つの内容で構成されています。
- これまでの会社の歩み
- 天神屋の取り組み
- 野尻さんが天神屋に入社したきっかけ
- 天神屋の社会貢献活動
では順番に見ていきましょう。
これまでの会社の歩み
天神屋は、もともと雛人形を売っていたお店です。製造もしていましたが、主に販売をしていました。雛人形を売っていた横で、お稲荷、海苔巻き、おむすびを売ったところ評判が広まり、お店を拡大していくことに繋がっていきました。
「天神屋」の名前を継承して、雛人形のお店から創業して食品メーカーになりました。同時に天神屋の家紋(飛梅)を、菅原道真と同じ家紋のものを企業のロゴとして採用したのです。
静岡県の中部地区では、3月の桃の節句の時に、雛人形の隣に天神様(菅原道真を模した人形)を飾るという文化が残っているからです。この地域の雛祭りの際には、男の子も一緒にお祝いをします。というのも5月の端午の節句の時は、お茶の産業で有名な静岡県は忙しかったためという説があったからです。よって雛人形の隣に天神様を飾る文化が誕生しました。
天神屋は、地域のお祝い事を踏襲しながらお店を拡大していったのです。
天神屋の取り組み
運営している店舗に加えてサービスエリア(SA・PA)の新東名にも出店しています。今もなお事業を拡大しているのです。
今取り扱っている商品はおむすび、お弁当、惣菜に加えて静岡おでんです。静岡おでんが地域で圧倒的なシェアを獲得しています。
静岡おでんの中では、黒はんぺん(ねり製品)が一番の人気を誇っています。黒はんぺんは駿河湾で獲れた青魚(頭と内臓は除いたもの)を刷って、はんぺんにしたものです。
これらの看板商品だけでなく、様々な商品開発も行っています。例えば、まかないで出ていた、たぬきむすび(おにぎり)のふりかけがあります。他にも天神屋の名前がついたレトルトのおでんの提供もしています。それだけでなく、OEMを利用した自社ブランドのたぬきむすびチップスやしぞーかおでんチップスなどのポテトチップスも作っています。
OEMとは、ある企業がほかの企業のブランド名で商品を作ることを言います。今回であれば、天神屋が監修をして別の会社がポテトチップスを作っていることになります。
今もなお現存の商品だけでなく、商品開発に力を入れているのも天神屋の魅力です。
野尻さんが天神屋に入社したきっかけ
入社の理由は神屋で売っているおはぎが学生時代に食べると美味しかったからです。しかし、当時学生である野尻さんの心をつかんだのは、おはぎだけではありません。売店でにぎってくれた餃子むすび(現在は取り扱っておりません)も野尻さんをグッとひきつけました。
天神屋は、何かおしいものを作っているから入ろうかなと野尻さんの心も動かしたのです。野尻さん自身が天神屋のファンであること、それが天神屋の発展にも影響していることは言うまでもありません。天神屋のファンであり取締役本部長も務める野尻さんが、今もおすすめする静岡おでん。ぜひ手に取って食べてみてはいかがでしょうか。
天神屋の社会貢献活動
- 稲作体験
- お餅つき
- 静岡市内の県内の学校とコラボレーション
など食文化を体験できる機会を提供しています。
たとえば、鰹節を削って出汁を作る。学校では企業と生徒が共同で商品開発を行っています。これらの体験を通して学べる食育を地域で開催しているのです。 天神屋は、44店舗(2024年10月現在)にも拡大されており地域に根付いた企業として成長を続けています。
次回後編では、天神屋が自社での自主検査を90%行うことを可能にしたBACcT、安心安全な食品衛生への取り組みを紹介します。
今回の動画はこちらです。
本記事の後編はこちらです。
天神屋が取り組む食安心安全について