【残留タンパク簡易検査キット】SWAB-Proのカフェでの活用事例をインタビューしました【ヒロコーヒー様】 

今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の野﨑と高橋がインタビュー形式で、弊社の商品であるSWAB-Proの活用事例について迫ります。 

衛生管理の“見える化”は、現場の安心と信頼をつくる第一歩です。弊社が提供する【SWAB-Pro】は、そんな現場の声に応えるべく、多くのお客様にご活用いただいている細菌検査ツールです。 

今回は、実際にSWAB-Proを導入された企業の現場に伺い、リアルな声を取材しました。厨房での活用例や、導入によって得られた改善効果など、現場の工夫と成果を余すことなくお届けします。 

動画は主に5つの内容で構成されています。 

①SWAB-Proについて
②SWAB-Proを導入するメリット 
③SWAB-Pro導入企業株式会社ヒロコーヒー様
④SWAB-Pro使用で改善したこと
⑤SWAB-Pro活用例(厨房)

では順番に見ていきましょう。 

SWAB-Proについて

食品製造現場において、洗浄後の衛生状態を「目で見て」確認することは困難です。SWAB-Proは、そうした“目に見えない汚れ”を瞬時に可視化するためのツールとして開発されました。洗浄・清掃の完了確認を、誰でも簡単に、かつ客観的に行える点が特長です。 

仕組み:綿棒と試薬が一体化した簡易検査ツール

  • 対象物(製造機械や器具など)を綿棒で拭き取る
  • 拭き取った綿棒を試薬の入った容器に戻す
  • 汚れが残っている場合、試薬が瞬時に青緑色に変化する 

この色変化は、対象表面に残留したタンパク質に反応することで起こります。つまり、タンパク質が残っている=汚れが残っている、という判断が可能になります。 

活用場面:洗浄後の確認と二次汚染防止 

主な使用対象は、食品が直接触れる機器類です。たとえば、

  • 製造ラインの機械部品
  • まな板、包丁などの調理器具
  • コンベアや充填機の接触面

洗浄後にSWAB-Proを使用することで、清掃の完了度を即座に確認できます。色が変化しなければ、タンパク質残留はなく、清掃が適切に行われたと判断できます。 

なぜ「タンパク質の残留」が問題なのか

食品衛生の現場では、タンパク質の残留は微生物の栄養源となり、細菌の増殖を招く要因となります。つまり、汚れが残っている=微生物が繁殖しやすい環境が残っている、ということです。これが二次汚染の原因となり、製品の安全性を脅かすリスクにつながります。SWAB-Proは、こうしたリスクを未然に防ぐための「見える化」ツールとして、現場の衛生管理を支援します。 

SWAB-Proを導入するメリット

食品製造現場では、洗浄・清掃の完了を目視で判断することが難しく、衛生管理のばらつきや属人化につながるケースも少なくありません。SWAB-Proを導入することで、こうした課題に対して「汚れの可視化」という明確な指標を持つことが可能になります。

汚れの可視化による衛生管理レベルの向上

例えば、まな板や包丁など食品が直接触れる器具は、肉眼では清掃の完了度を判断しづらい対象です。SWAB-Proを使えば、洗浄後の表面に残留タンパクがあるかどうかを色の変化で即座に確認できます。

  • 色が変化しない → 汚れなし(タンパク残留なし)
  • 色が青緑に変化 → 汚れあり(タンパク残留あり) 

この判定を定期的に実施することで、清掃の精度を数値ではなく“色”で可視化でき、衛生管理のレベルを客観的に維持・向上させることが可能になります。 

従業員の衛生意識の定着

もう一つの大きなメリットは、従業員の衛生意識の向上です。洗浄・清掃は「やったつもり」になりやすく、結果が見えづらい作業でもあります。SWAB-Proによって「洗えているかどうか」が明確に可視化されることで、作業者自身が結果を確認できるようになります。これにより、 

  • 清掃の目的と重要性が実感できる
  • チーム内での衛生意識が共有されやすくなる
  • 属人化した判断から脱却し、標準化が進む

衛生管理を“感覚”から“確認”へとシフトさせることで、現場全体の衛生文化の底上げにつながります。 

SWAB-Pro導入企業株式会社ヒロコーヒー様

大阪府吹田市に本社を構える株式会社ヒロコーヒーでは、衛生管理の強化と従業員教育の一環として、SWAB-Proを導入されています。今回は、西宮北口店での活用事例をご紹介します。

ISO取得企業としての衛生管理意識

ヒロコーヒーは、単なる「商品」だけでなく、「サービス」や「空間」も含めた総合的な価値提供を重視されています。その実現には、製品クオリティを支える“安心・安全な環境”が不可欠であり、日常の清掃を重要な業務として位置づけています。 

ISO取得企業※として、衛生管理の実施状況を客観的に確認する手段としてSWAB-Proを導入。洗浄後の器具や設備に残留タンパクがないかを色変化で即座に判定できるため、清掃の精度を“見える化”することが可能になりました。 

※ISO取得とは、企業や組織が国際標準化機構(ISO)の定めた規格に基づいて、一定の品質や管理体制を備えていることを第三者機関の審査によって証明されることを指します。製品やサービスの品質、安全性、効率性などに関する世界共通の基準になります。 

教育ツールとしての活用

導入のもう一つの目的は、従業員教育です。ヒロコーヒーの店舗では、飲食業未経験の方や学生アルバイトが多く在籍しており、衛生管理の重要性を伝えることが課題となっていました。 

SWAB-Proは、清掃の結果を色で示すことで、衛生管理の「なぜ必要か」「どこまでやるべきか」を視覚的に理解させることができます。これにより、経験の浅いスタッフでも自ら確認し、納得感を持って衛生管理に取り組むことが可能となりました。 

現場の声:「自分たちで確認できる安心感」

ヒロコーヒーでは、SWAB-Proの導入によって、清掃の属人化を防ぎ、衛生意識の底上げにつながっていると評価されています。特に、学生スタッフが自ら汚れの有無を確認できる点が、教育効果と現場の安心感の両立に貢献しているとのことです。 

SWAB-Pro使用で改善したこと

SWAB-Proを導入したことで、衛生管理の現場には3つの大きな変化が生まれました。単なる検査ツールではなく、日常業務の質を底上げする“仕組み”として機能しています。 

汚れの可視化による清掃精度の向上

これまで「清掃したつもり」で終わっていた作業が、SWAB-Proの色変化によって明確に判定できるようになりました。残留タンパクがある場合は青緑色に変化するため、汚れの有無が一目で分かります。

  • 清掃の精度が数値ではなく“色”で確認できる
  • 属人化した判断から脱却し、誰でも同じ基準で評価可能 
  • 清掃の抜け漏れを早期に発見・是正できる

従業員の衛生意識の改善と定着

「見えない汚れ」が見えるようになることで、衛生管理の重要性が実感を伴って伝わるようになりました。特に、経験の浅いスタッフや学生アルバイトにとって、色変化は教育効果が高く、衛生意識の定着に貢献しています。 

  • 清掃の目的が“実感”として理解される
  • 自分の作業結果を自ら確認できることで責任感が育つ
  • チーム全体で衛生意識を共有しやすくなる 

業務中の清掃習慣の定着

SWAB-Proの導入によって、清掃が「業務の一部」として自然に組み込まれるようになりました。これまで“終業後にまとめて”行っていた清掃が、業務の合間や工程ごとに分散して行われるようになり、衛生管理の質が向上しています。 

  • 清掃が“後回し”ではなく“日常業務”として定着
  • 作業工程ごとの衛生確認が可能になり、リスクを局所管理
  • 清掃のタイミングと頻度が標準化され、属人化を防止

このように、SWAB-Proは単なる検査ツールではなく、衛生管理の文化そのものを変える力を持っています。

SWAB-Pro活用例(厨房)

株式会社ヒロコーヒーでは、厨房における衛生管理の一環として、SWAB-Proを用いた拭き取り検査を定期的に実施されています。今回は、西宮北口店での具体的な活用事例をご紹介します。 

厨房入室前の衛生ルールと検査対象

ヒロコーヒーでは、厨房に入る際の衛生ルールとして、帽子・手袋の着用を義務付けています。さらに、厨房内では週1回の頻度でSWAB-Proによる拭き取り検査を実施。検査対象は以下の3点です。

  • まな板
  • 冷蔵庫内部
  • 冷蔵庫の取っ手

検査のタイミングは、営業終了後(クローズ後)の清掃完了確認として位置づけられており、全店舗で統一された運用ルールに基づいて実施されています。 

清掃後の確認と教育ツールとしての活用 

たとえば、まな板の場合は、漂白処理後に熱湯消毒を行い、その後SWAB-Proで残留タンパクの有無を確認します。今回の検査では、作業中のタイミングでまな板に対してSWAB-Proを使用したところ、瞬時に青緑色に変化。これにより、汚れ(タンパク残留)が視覚的に確認され、清掃の再実施が必要であることが明確になりました。 

冷蔵庫については、食材の保管場所であることから衛生リスクが高く、内部および取っ手部分の拭き取り検査を週1回必ず実施。特に取っ手は複数のスタッフが共有する接触部位であるため、衛生教育の重点対象として位置づけられています。 

SWAB-Proの導入効果:髙橋部長のコメント

ヒロコーヒーの衛生管理を支援する弊社の髙橋部長は、SWAB-Proの活用ポイントとして以下の3点を挙げています。

  • 誰でも手軽に迅速に汚れのチェックができる 
    →現場での即時判定が可能で、属人化を防止
  • 現場の衛生意識を高めることができる
    →見える化によって衛生管理の重要性が浸透
  • 低コストで導入することができる
    →継続的な運用が可能で、教育ツールとしても有効

SWAB-Proは、厨房という衛生管理の要となる空間において、清掃の精度確認とスタッフ教育の両面で活用されており、現場の衛生レベル向上に貢献しています。衛生環境の整備に必要なツールの導入を検討されてみてはいかがでしょうか? 

次回の記事はこちらです。

【残留タンパク簡易検査キット】SWAB-Proの食品工場での活用事例をインタビューしました【株式会社阪神フード様】