
今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の髙橋が株式会社阪神フードの品質管理室の玉城さんにインタビュー形式で、弊社の商品であるSWAB-Proの食品工場での活用事例について迫ります。
弊社の商品であるSWAB-Proは、多くのお客様にご利用いただいております。現地のインタビューも交えながら、みなさんにお届けしていきたいと思います。兵庫県川西市に本社を置く株式会社阪神フード様に来ております。昭和51年に会社を設立した寿司ネタ・惣菜加工を行っている会社です。
動画は主に3つの内容で構成されています。
①SWAB-Pro導入企業「株式会社阪神フード様」
②SWAB-Pro使用で改善したこと
③SWAB-Pro活用例(食品加工調調理場)
では順番に見ていきましょう。
①SWAB-Pro導入企業「株式会社阪神フード様」

衛生管理の現場では、器具・作業台・シンクなどの清掃状況を定期的に確認することが欠かせません。阪神フードでは、これまで月に1度、微生物検査を実施してきました。しかし、検査結果が出るまでに約2日を要するため、現場スタッフが「その場で衛生状態を把握する」ことが難しく、改善の実感が得にくいという課題がありました。
こうした背景から、「その場で結果が分かる検査方法はないか」と模索していた中で出会ったのが、弊社のSWAB-Proです。採用後は、拭き取り検査を通じて即時に衛生状態を確認できるようになり、現場での衛生意識が大きく変化しました。
SWAB-Proの導入によって、これまで曖昧だった「清掃の成果」や「衛生状態のばらつき」が数値として可視化され、スタッフ間での情報共有もスムーズに。日々の衛生管理が“感覚”から“データ”へと進化し、現場の安心感と改善意欲を高めるきっかけとなっています。
②SWAB-Pro使用で改善したこと

衛生管理において、清掃後の拭き取り検査は重要な確認手段です。しかし従来の方法では、培養に2日ほどかかるため、検査結果を伝えても「その時掃除したのは私じゃないです」といった反応が返ってくることが少なくありませんでした。
どうしても「自分はちゃんとやっている」「汚れていたのは他人のせい」と考えがちで、衛生管理が“他人ごと”になってしまう課題がありました。
そこで阪神フードでは、その場で数十秒以内に結果が分かるSWAB-Proを導入。清掃直後に検査を行うことで、汚れの有無が即座に可視化され、スタッフ自身が「自分の洗い方に問題があったかもしれない」と振り返るきっかけになっています。
この“即時フィードバック”が、衛生管理を“自分ごと”として捉える意識改革につながりました。
導入後は、掃除を終えたスタッフから「検査してほしい」と声がかかるようになり、衛生への関心が自然と高まっています。さらに、SWAB-Proの拭き取り検査には専属の担当者を配置し、時間帯ごとの清掃状況を確認。製造品目や使用器具に応じて、検査箇所を柔軟に選定することで、より実態に即した衛生管理が実現しています。
SWAB-Proの活用は、単なる検査手法の変更ではなく、組織全体の衛生意識と教育レベルを底上げする仕組みとして機能しています。
③SWAB-Pro活用例(食品加工調調理場)

阪神フードの食品加工・調理場では、週4回のタイミングで拭き取り検査を実施しています。特徴的なのは、従業員に事前告知せず、鳥林さんが現場の状況を見ながら臨機応変に検査を行っている点です。たとえば、いつもと異なる作業工程が入ったタイミングなど、「衛生リスクが高まりやすい瞬間」を狙って検査を実施しています。
検査対象と方法
- 固定検査箇所:作業台・水道・シンク
- 重点検査部位:洗い残しが起きやすい凹凸部や隅の部分
- 検査タイミング:洗浄後すぐに実施し、反応の有無を確認
動画では、左側(下図左)の洗浄済みエリアに対して拭き取り検査を行い、反応が出なかったことで「適切に洗浄されていた」と判断。一方、右側(下図右)の未洗浄エリアでは青緑色の反応が出たため、再洗浄→再検査という流れで衛生状態を確認しています。


検査対象の広がり
固定箇所以外にも、以下のような器具や設備に対しても柔軟に検査を実施しています。
- 使用直後のまな板・包丁・タッパー
- 連休明けの新空機
- 食品が直接触れないラック類も対象
このように、「食品に直接触れるもの」だけでなく、「衛生リスクにつながる可能性のある場所」も含めて検査対象を広げている点が、阪神フードの衛生管理の特徴です。
結果の即時共有と記録
検査結果はその場で現場に共有され、従業員の安心感につながっています。即時に反応が分かることで、「自分の作業がどうだったか」をその場で振り返ることができ、衛生意識の向上にもつながっています。
また、すべての検査結果は記録として残し、二次汚染防止のためのデータ管理にも活用されています。
このような現場密着型のSWAB-Pro活用は、単なる検査ではなく、衛生管理の文化づくりにも貢献しています。
SWAB-Proの導入により、衛生状態の即時可視化が可能となり、従業員の衛生意識が“他人ごと”から“自分ごと”へと変化しました。検査結果をその場で共有することで、現場の安心感と改善意欲が高まり、衛生管理の質が向上している声は届きましたでしょうか。
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