【株式会社陣中】FSSC22000取得への道のりと微生物検査の工夫【品質管理インタビュー】 

【株式会社陣中】FSSC22000取得への道のりと微生物検査の工夫【品質管理インタビュー】

今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の福井と北奥が株式会社陣中の品質管理室の室長の荒木さんにインタビュー形式で、牛タン製品ができるまでに迫ります。 

2015年に食品メーカーとして先駆けて仙台HACCPを取得した企業が、さらにFSSC22000認証を獲得しました。その品質管理体制への徹底したこだわりは、食品業界に携わるすべての人々にとって大きな参考となるはずです。 

動画は主に5つの内容で構成されています。 

①FSSC22000認証までの道のり 
②BACcTについて 
③検査で工夫していること 
④機材の洗浄について
⑤衛生教育へのこだわり 

では順番に見ていきましょう。 

①FSSC22000認証までの道のり

FSSC22000の規格要求事項や構成要素を理解することが最初の課題でした。膨大な規格書や記録書を作成し、それを全員で共有して運用に結びつけるまでには長い時間を要しました。そこで食品安全チームを社内に設置し、会議で規格内容を整理しながら教育訓練を進めています。弊社のBACcTはFSSC22000の取得にあたって、陣中が2023年9月から自社でラボを持つ際に採用してもらったのです。 

②BACcTについて

出荷前に食中毒事故の有無を検査できる点は大きな強みだと話して下さいました。自社製品の衛生管理基準としても位置づけられています。環境検査では落下菌や拭き取り検査を実施し、一般生菌数の多少によって衛生環境を評価しています。湿気の多い部屋ではカビの発生状況を確認し、清掃の効果を検証する仕組みです。陣中は設備の状態も良好で、スポットクーラーなども清潔に維持されています。牛タンの検査では細かいサンプリングを丁寧に行い、精度を確保しています。 

③検査で工夫していること

具材部分と液体部分の検査方法が分かりにくかったため、弊社の北奥が現場で指導を行いました。牛タンラー油は固形物が多いため、固形物をサンプリングする方法を採用しています。希釈液に油分が反映される影響も確認し、培地上で異常がないことをチェックしました。肉の脂やラー油の油分については、機材の洗浄方法を合わせて検証しています。こうした工夫によって、検査の信頼性を高める努力を行っているのです。 

④機材の洗浄について

殺菌成分入りの中性洗剤を使用し、油分を効果的に除去しています。洗浄後も油分が残る場合があるため、ATP検査で数値を確認し、SWAB-Proで油分の有無をチェックする仕組みです。洗浄室には簡易マニュアルを掲示し、誰でも分かるように洗剤の薄め方や使い方を示しています。陣中ではコンベヤーを上げて裏まで徹底的に洗浄しており、現場には不快な臭気が残りません。教育訓練記録も整備されており、衛生管理の徹底度を示す証拠となっています。 

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⑤衛生教育へのこだわり 

各部屋のリーダーがスタッフに洗浄方法を指導しています。製造部の部長は主体となり、FSSC22000の管理状況を監督しています。CCP教育※も継続的に実施しており、現場での理解度を高めています。新人は入社時に必ず衛生管理教育を受け、現場に入る前に準備を整える仕組みです。月に1回7Sチェックを行い、清掃不備の写真を共有して改善につなげています。FSSC22000の規格改訂にも対応するため、外部講師を招いて食品安全チームが講義を受け、マニュアルを更新しています。こうした取り組みにより、衛生教育が単なる形式ではなく、組織文化として根付いています。 

CCP教育…HACCPにおける「重要管理点(CCP:Critical Control Point)」を、現場スタッフが正しく理解し、確実に管理できるようにするための教育・訓練のことです。 

⑥日本細菌検査のサポートについて 

不明点があれば電話で迅速に対応していただける体制があります。弊社の北奥はBACcTを提案し、東日本大震災を乗り越えた新工場に導入していただきました。宮城を代表する会社として、精一杯サポートさせていただきたいという想いを語っています。こうした支援の姿勢は、現場に安心感をもたらす大きな要素となっています。 

株式会社陣中の取り組みから見えてくるのは、「仕組み」と「現場力」を両輪で高め続ける姿勢いかがだったでしょうか。FSSC22000の取得という大きなハードルに対して、規格理解・記録整備・教育訓練を粘り強く積み重ね、組織全体で食品安全文化を育ててきたことがよく分かります。弊社としても、BACcTの導入支援や日々の相談対応を通じて、現場に寄り添うサポートを続けています。 

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