
今回の動画はBACcTチャンネル日本細菌検査の福井と田中が株式会社ダイヤの品質管理室の西植さんにインタビュー形式で、品質管理体制について迫ります。
株式会社ダイヤは、パンの製造だけでなく、喫茶店やカフェテリアなど複数の飲食事業を展開する企業です。2017年からBACcTを導入いただいており、長年にわたり衛生管理の強化に取り組まれてきました。
今回の記事では、そんな衛生意識の高いダイヤが、どのような経緯でBACcTの導入に至ったのか、そして導入後どのように活用されているのかを詳しく伺いました。
現場のリアルな声とともに、食品衛生に向き合う姿勢が伝わる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
動画は主に5つの内容で構成されています。
①BACcTを導入した経緯
②微生物検査について
③品質管理について
④衛生教育について
⑤店の衛生管理について
では順番に見ていきましょう。
①BACcTを導入した経緯

もともと検査業務は外部委託で行っていました。しかし、コスト負担の大きさや結果が届くまでのタイムラグが課題となり、社長から「検査を内製化できないか」という打診を受けたことが導入のきっかけでした。
BACcTは培養プレートの扱いや操作がシンプルで、現場でも取り入れやすい点が大きな魅力です。社長との出会いは、ある計量メーカーの個展。焼き上がったパンを使ったデモを行ったのですが、当時対応した弊社の田中は「おそらく菌は出ないだろう」と感じていたようです。
導入時には、まな板・ピンセット・ナイフの3点がセットになったサンプリングセットをご案内しています。ただ、パンを扱うにはまな板が小さく作業しづらいことから、より広く衛生的に使えるサンプリングシートをご提案しました。
また、導入を担当された西植さんは大学で微生物を学ばれていたこともあり、手順の理解が早く、スムーズに立ち上げが進みました。
弊社では、企業様が検査をスタートする際の「導入サポート」を特に大切にしています。現場で迷わず運用できるよう、器具の扱い方からサンプリングの工夫まで、実務に寄り添った支援を心がけています。
②微生物検査について

新商品の開発では、まず「このパンはいつまで安全に食べられるのか」を確認するため、日持ち検査を行っています。加えて、月に1回は市場に出回っている商品の拭き取り検査、工場内の拭き取り検査も実施。特に夏場はカビの発生リスクが高まるため、落下菌検査も欠かせません。
なかでも「おかんパン」は、一般的なミルクパンと比べて日持ちが長いことが特徴です。個包装の際には品質保持剤を使用し、商品特性に合った包装を選定することで、柔らかさや風味といった“美味しさ”を長く保てるよう工夫しています。こうした日持ち検査の工程に、BACcTを活用いただいています。

検査項目としては、大腸菌群や黄色ブドウ球菌といった一般的な汚染指標菌に加え、乳酸菌や真菌類の測定も行っています。たとえば、サンドイッチに使用しているナチュラルチーズでは乳酸菌の検査(左図のスワブplus乳酸菌)を実施。真菌類については、おかんパンのように日持ちを重視する商品や、工場内の落下菌検査で測定しています。
サンドイッチのように複数の食材を組み合わせる商品では、材料を合算してサンプリングし検査を行いますが、菌の発生源を特定するためには、個別の材料を分けて確認する必要もあります。こうした検査設計やサンプリング方法については、弊社の田中が現場と伴走しながらアドバイスを行っています。
③品質管理について

フィリングや食材を仕入れる際には、まず商品の企画書を取り寄せ、アレルギー情報などの確認を徹底しています。安全性を担保したうえで、最終的には“完成した状態の商品”を検査し、翌日まで安心して食べられるかどうかを判断しています。販売に至るまでには、こうした細かな調整が欠かせません。
また、各店舗への配送では温度管理を徹底しています。出荷前の商品はチャンバー冷蔵庫で保管し、出荷時には保冷剤を入れた保冷ケースに移して適切な温度帯を維持したまま運びます。サンドイッチのように生の食材を扱う商品もあるため、温度管理は特に重要なポイントです。
④衛生教育について

ダイヤでは、年に2回、外部の専門家を招いて衛生研修を実施しています。テーマは異物混入や食中毒など、現場で起こり得るリスクに直結する内容です。特にノロウイルスが流行する時期には、ノロウイルスに特化した研修も行い、処理キットの使い方を店長や工場スタッフが実演を交えて確認しています。
実際に手を動かしながら学ぶことで、万が一の際にも迷わず対応できる体制づくりを進めています。こうした定期的な教育と実践の積み重ねが、日々の衛生管理の質を支えているのです。
⑤店の衛生管理について

日々の衛生チェックは、基本的に各店舗の店長が中心となって行っています。製造設備を持つ店舗では、タンパク試薬を使った確認も実施し、日常的に衛生状態を可視化できる仕組みを整えています。店長や社員には衛生研修への参加を義務づけ、衛生に関する基礎知識と実践力をしっかり身につけてもらっています。
さらにダイヤでは、月に1回、西植さんが各店舗を巡回し、衛生状況を直接確認する取り組みを続けています。改善が必要な点があればその場でフィードバックし、店舗側は後日、改善内容を写真付きで西植さんへ報告する流れを徹底。現場と本部が同じ方向を向いて衛生レベルを高めていく体制が築かれています。
また、ATP測定器を使った拭き取り検査やタンパク試薬を活用し、「誰が見ても、短時間で判断できる」チェック体制を重視しています。特に残留タンパクの確認には、SWAB-Proが有効で、現場でも扱いやすいと評価されています。
最後に、西植さんに弊社サポートへの感想を伺いました。
ピペット操作などで不明点があった際には電話で相談されることもあるそうですが、「すぐに対応策を教えてくれるので助かっている」と話してくださいました。電話やメールへのレスポンスも早く、安心して相談できる点を評価いただいています。
SWAB-Pro の活用事例をもっと知りたい方は、弊社が担当している「ヒロコーヒー様の導入事例記事」もぜひご覧ください。
ここまでの取り組みからも、ダイヤの品質管理に対する徹底ぶりが伝わったのではないでしょうか。
私たちは、衛生管理キットの導入から運用サポートまで、企業様が安心して検査を始められるよう一貫して伴走しています。
衛生管理や検査体制のことでお困りごとがあれば、まずはお気軽に下記よりお問い合わせください。
現場に寄り添いながら、最適な方法をご提案いたします。
今回の動画はこちらです。

